新聞を売るための世論操作

 菅改造内閣が発足して支持率が上がった。菅氏が首相になろうが小沢氏が首相になろうが,今の日本のかじ取りはそんなに容易ではないはないだろうから マスコミ的にはこれでよかったのではないかと思う。マスコミ的にはというのは,最初から支持率が低い首相では話題性が欠けるからである。 マスコミは,近い将来,国民の期待を受け新たに再出発した菅政権も一年を待たずして,またしても,支持率が30パーセントを切る勢いだと言うニュースがほしいからだ。 こうならないとマスコミは面白くないから,マスコミも必死になって支持率が下がるように誘導する。そもそも,この菅内閣にしてもマスコミの誘導によって 出来上がったことは間違いない。小沢氏のネガティブキャンペーンをさりげなく行っていたのはマスコミだ。 テレビのインタビューは小沢氏の政治と金のことを問題にする国民の声だけを流し続けた。世論の流れはこれで決まった。 誰しもがおかしなことを言って白い目で見られるのは嫌だから,小沢氏をバッシングしていれば間違いないという現象が起きた。マスコミは世論を操作し, 出来上がった世論に迎合する特集を流す。マスコミが,こんな簡単なことばかりやっていていいのかと思う。確かに,これなら簡単にニュースも作れるし儲かるのかもしれない。 その結果,小泉首相以来,何人の首相が変わったのだ。結果として,日本は世界から信頼を失われつつある。だいたいにして,鳩山氏にしろ菅氏にしろ,岡田氏・前原氏しろ, みんな野党時代に党首をやって失敗した人たちばかりだ。それでも日本はつぶれない。それは,官僚が毎日働いているからだ。

 マスコミも悪いのだが,それに簡単に引っ掛かっている国民も政治家も悪い。その結果,我々は目先のことしか考えられない国民になってしまった。 政治の最大のテーマは景気浮揚と高齢化社会だ。景気のことは,人間が介在している生き物なのだから,そう簡単にはいかないことは理解できるし, このことに一生懸命になることは必要なことだ。しかし,高齢化社会は前からわかっていたことではないのか。80歳の老人が急に出現したわけではないだろう。 綾小路君麿も言っている通り,80歳の老人を作るには80年間かかるのだ。ましてや団塊の世代はその名のごとく生まれた時からこれだけの老人が出来上がることはわかっていたはずだ。 政治家は何をやっていたのだ。ITが話題になれば信じられないくらいIT関連に予算を出す。その結果,社会は豊かになったのか.ITを一生懸命もてはやして, 日本の景気のけん引役でもしてくれたのか。自殺者は減ったのか。失業者は減ったのか。ITの間にCommunicationを入れてICTにしようが小手先のことだ。 現在の日本の体たらくは,目先のことしか見れない。この30年間の失政から来るものだ。この30年間,教育予算を削り続けたつけが今になって表れてきているのではないか。 教育は国の根幹だとどの首相も言ってきた。しかし,この30年間,教育予算を増やした首相は誰もいない。民主党になってから,教育などという言葉をテレビから聞こえてくる ことはなくなった。それどころか,教育予算の10パーセント削減を行おうとしている。公務員を減らしたり,公務員の給与を減らしたりすることには, 国民は大いに理解を示し大賛成をする。マスコミも喜んで報道する。そんなことの繰り返しがこの国の荒廃を生んできたのでないだろうか。 つい,この前まで,日本はアジア諸国の先頭を走っていると思い込んでいた。今でも思いこんでいる人間が多い。韓国は教育予算を惜しまなかった。 その結果,韓国の発展は目覚ましいことは誰でも知るところとなった。米国を旅行してみると,降り立つすべての空港の電光掲示板はLG社製である。 バンクーバーでオリンピックのために作られた空港と街の中心を結ぶ無人モノレールは韓国製である。日本は別にトップを走り続けなくてもいいが, マスコミによる世論操作が簡単にされないような,自分で判断し行動できる日本人を作る教育水準だけは失われないでほしいものだ。かつての高度成長期を経験し, そのあと,成熟した社会へと発展していくのかと思ったら,今のような社会になってしまった。自分にも責任があるような気がしてこんなことを書きたくなかったのだが, このところのマスコミは目に余る商業主義だ。金がもうかるためなら,社会を壊してもいいのか。
  


 


2010/10/01

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