・小学校外国語活動が始まって(3)

3.小学校英語活動教材:語用論を基礎にした教材とカリキュラム作り
 小学校外国語活動学習指導要領にある「第3 指導計画の作成と内容の取扱い」では、外国語でのコミュニケーションを体験させるに当たり、主として次に示すようなコミュニケーションの場面やコミュニケーションの働きを取り上げるようにすることとしています。具体的には、
〔コミュニケーションの場面の例〕
(ア)特有の表現がよく使われる場面
   ・あいさつ  ・自己紹介  ・買物  ・食事  ・道案内 など
(イ)児童の身近な暮らしに関われる場面
   ・家庭での生活 ・学校での学習や活動 ・地域の行事 ・子供の遊びなど
〔コミュニケーションの働きの例〕
(ア)相手との関係を円滑にする (イ)気持ちを伝える (ウ)事実を伝える
(エ)考えや意図を伝える (オ)相手の行動を促す

 ここで、私は、教材を設定する上での基礎的表現をどこに置くかということを提言したいと思います。
それは、自分=私=Iで始まる自分の説明をする表現がもっとも基礎的な表現だと考える提言です。上の「コミュニケーションの働きの例」は、すべて「自分が相手との関係を円滑にする」「自分の気持ちを伝える」「自分の考えや意図を伝える」ことである。たとえば、英語ノートの6年生のLesson 6には「行ってみたい国を紹介しよう」では、基本文が「I want to go to Italy.」となっています。「I want to」という表現は、「自分の気持ちを伝える」たり「自分の考えや意図を伝える」たりする表現である。CD-46スクリプトには「Look. Look. Look at this. Green, white, and red. I want to go to Italy. In Italy, I want to eat pizza. I want to play soccer. Yes. Yes, let’s go.」とあってチャンツで練習するようになっている。ここで注意しなければならないのは、My friend wants to go to Italy.は教えてはだめである。その理由は主語が3人称になっているからです。ただし、3単元のsを学習するのはまだ早いなどという文法上の理由ではなく、自分(=I)以外の人のことを表現するのはまだ早いということだからです。まずは、自分のことを表現できるようにならないのです。だから「I want to」が初めに学ぶことであって「She wants to」はずっと後のことなのです。


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