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Voluntario de JICA en el extranjero (JOCV)
Atyrá, Dpt. Cordillera, Paraguay

新妻 雄さん (Yu Niizuma)  

独立行政法人国際協力機構(JICA)青年海外協力隊
基礎学習開発専攻英語グループ英語学ゼミ

【佐藤吉文との関わり】佐藤先生のゼミに所属
【留学先】青年海外協力隊(海外ボランティア)として、南米パラグアイにて2012年1月~2014年1月まで
     2年間の任期で活動中。

3年生がわり算の学習中!
ここはいくつになるかな?!
公開授業を見学しています。
見学だけですが、どうしても子どもに話しかけてしまいます。
夏休みの学童保育施設にて。
1,2歳~15歳くらいまでの子どもたちがたくさんいます。
この時はかわいこちゃんたちと公園に出かけていくところでした!
現在目下奮闘中の、教員用の算数指導書作成にかかわって、現地の先生たちと会議中。
少しでもパラグアイのスタイルに寄り添って、継続して使ってもらえるような指導書ができるように頑張っています。
算数講習会のリハーサルをJICA事務所で。
ボランティアが講師をするのではなく、現地の先生方をメインに据えて取り組みました。
左に立っている女性が僕の同僚の先生です。

 

 私は現在、青年海外協力隊員として、南米パラグアイの小学校で算数を教えています。子どもたちへの直接指導(授業実践や机間指導)や現地の教員に対しての講習会や指導も行っているほか、地域での日本文化紹介や学童保育施設などでの活動にも関わっています。また、現地教員向けの算数指導書を他のボランティアと現地教員と協同して作成、というプロジェクトも行っています。
 協力隊応募のきっかけは、学生時代教育実習の時にALTの先生とコミュニケーションはとれるものの、語学力不足でなかなか深い話をできなく悔しい思いをして、他言語習得への興味が増したことと、同じ学校に協力隊OBの先生がいて、その体験談などで新たな選択肢を発見したことです。社会経験はない自分でしたが、それでも何かできることはないかと考えた時に、協力隊での活動が自分の思考や希望とマッチしました。
 パラグアイへ赴任してきて特に印象的なのは、とにかく自然豊かで、人が優しいことです。パラグアイ人は基本的に大らかで、心が広く温かみがあります。今日の日本では、なかなか地域の中で広く人間関係を持つことが難しいですが、ここではどの町でもだれもが知り合いのような雰囲気でコミュニケーションが交わされています。
 ここでは公用語がスペイン語とグアラニー語(現地語)で2つあります。私は主に地方都市の現地の小学校で活動をしていますが、同僚も児童ももちろんスペイン語もしくはグアラニー語です。英語は全くといっていいほど通じない環境です。私は主にスペイン語でやり取りをしていますが、スペイン語もボランティア活動を始めるにあたり1から勉強し始めたため、満足に話すことはできません。そして、現地人の多くは2つの言語を混ぜながら話し、多くの人はグアラニー語の比率の方が高いのです。そんな状況の生活がもうすぐ2年経とうとしています。そして今感じることは、やはり来た当初よりも、現在の方がはるかにコミュニケーションを取れるようになっているということです。スペイン語に関してはある程度理解はできますが、グアラニー語は98%理解できません。しかし、なんとなく言っていることが分かったり、コミュニケーションが取れたりしています。そこには、時間をかけて構築してきた人間関係や、共通意識などの周辺要素があるからだと思います。在学中は、語用論を通して学んだことを実際に経験する機会を持てずにいましたが、現在英語とはまた別の言語の環境の中で生活する機会を得られ、そこで自分の学生時代に学んだことを実体験として感じられることを、非常に嬉しく思っています。もし海外での生活を経験することができていなかったら、そのような思いを感じることもなかったと思います。
 日本では中学校から教科として英語を学び、近年は外国語活動として小学校高学年から英語に触れる機会が増え、小学校から教科化される、という話題を目にしたりもします。実際に生活の中に英語がありふれていますし、私たち日本人にとって英語は1番身近な他言語だと言えます。そのため、海外ではどこに行っても英語が通じると思いがちですが、南米に来てそうではないということを、身を持って知ることができました。南米諸国では、公用語をスペイン語としている国がほとんどで(ブラジルのみポルトガル語)、英語が通じる人を探すのにも一苦労です。英語は世界で最も話されている言語ですが、全くそれが通じない世界があるということも、日本の外に踏み出してみたからわかったことですし、英語以外の他言語に触れ学ぶことで、日本語の難しさや英語の重要性を改めて感じたりすることもできました。
 海外での生活は楽しいことばかりではありませんが、確実に自分の財産になる経験がたくさんできると思いますし、知らなかった世界を知ることができることの価値が大きいのはもちろんのこと、日本という国の素晴らしさに気づく、ということが、日本人として生きている自分にとってとても価値のあることでした。
まもなく協力隊員としての任期は終了しますが、日本へ帰国後は民間企業への就職を希望しており、語学を生かせるような職種がベストですが、特にこだわりはありません。数年後にはまた教育現場に戻って働きたいという希望もあります。

最後に一言

日本を外から見てみると、本当に素晴らしい国なんだ、と気づきます。
ぜひ外から日本を見てみてください!


2013年12月掲載

佐藤吉文からの一言

私のゼミ生が、今、パラグアイに海外青年協力隊で行っています。
私は、彼が4年生の時に彼の希望を聞かされて、正直驚きました。
しかし、これは、自分の特技を生かしてパラグアイのために役に立つということですから、素晴らしいことです。
実は、北海道からはこれまでに177名の海外協力青年隊が出ています。
一度、新妻君を訪問しようと思いましたが、その遠さに躊躇している間に、彼も、もうすぐ帰国です。
いろいろな体験をしてきているのだと思います。
早く、彼にあって今後はどうするのだと話を聞くのが今から楽しみです。

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